マンションはリフォームして、老後に備えて長く住み続けるのも方法の一つです。年齢を重ねるごとに、生活スタイルにはあらゆる不都合が生まれてきますよね。
たとえば高齢になり階段の上り下りが大変、また家の庭の手入れができないなど。昔は考えもしなかったことが、次々と現実として起こってきます。
マンションに暮らしている人は、老後についてどのような計画をしているのでしょうか。最近では、バリアフリーが当たり前になっているマンション。
しかしそれでも、シニアライフには不向きなところがいくつかありますよね。そんな将来の住まいについて、不安を抱く人にオススメしたいのがマンションのリフォーム。
老後に備えるための大切なポイントを、詳しくご紹介していきましょう。
コストの違いを比較してみよう
マンションのリフォームで、老後に備える場合。他にも新築物件を購入する、中古物件を買うという方法があります。
いつまでも長く快適に暮らすためには気に入った場所がベストですが、費用面も気になるところです。
ではどのような費用の違いがあるのか、それぞれの場合について詳しく見ていきましょう。
老後に備えて新築物件に住み替えする場合
今のマンションでは、老後に不都合があるかも…。そんな時のプランとして、新築物件に住み替えする方法があります。
老後に向けて安全面などを重視した注文住宅は、新築の中でも最もコストがかかります。さらに分譲戸建て住宅、分譲マンションなど、費用に合わせて新築物件を探すことは可能。
費用は新築物件を購入した場合は、4千万円~5千万円が相場となります。最もコストがかかる注文住宅の場合は、間取りによっても違いはありますが、5千万円近くはかかると見積もったほうがよいでしょう。
中古物件を購入して住み替える
新築だとお金もかかるし…という人には、中古物件の住み替えもよいでしょう。たとえば中古戸建住宅、中古マンションなどは、とても数も多く住宅市場に出ています。
購入費用の相場は、中古戸建住宅の場合2800万円前後、中古マンションだと2200万円前後になります。
新築よりもコストは安くなりますが、老後に向けて住みやすくなっているかは物件次第ですね。
もし不都合があると修理やリフォームが必要になるので、住宅価格だけでなくさらに費用がかかる場合もあるでしょう。
リフォームのコストの相場について
では現在のマンションをリフォームして、老後に備える場合の費用について相場を見ていきましょう。
リフォームといっても場所や規模によって費用が異なりますので、主に行われる個所の目安をお伝えします。
まずキッチンなどの水まわり、ユニットバスやトイレ交換などは、予算が300万円。キッチン交換、床材やスイッチの交換など、リビングのリフォームは450万円。
室内を全体的にリフォームする場合は、800万円前後となります。このように費用面だけを見ると、現在のマンションをリフォームして老後に備える方法が、最も安くなることがわかりますね。
老後は事故に備えてリフォームしよう
老後の暮らしは機能性も大切ですが、ちょっとした段差で転ぶ時の怪我を避けるなど、安全面を考えることが重要です。
そこでマンションのリフォームの際に考えておきたい、大切なポイントを見ていきましょう。
浴室に関する点
高齢者は家の中で怪我をしたり、事故に遭ったりすることが多いといわれています。最近話題になるヒートショックは、高齢者の事故件数でも多くを占めています。
冷え切った部屋から暖かい部屋に移動する際に、体調不良などの症状を引き起こしてしまう場合も。
とくに浴室は注意が必要なので、老後に備えるリフォームでは浴室暖房が欠かせません。また浴室は浴槽の高さも、高齢者にとっては使いづらく事故の要因になります。
古いマンションでは65cm前後の浴槽の高さが多いため、高齢者に合わせて40cmくらいの低いものに変えるのも必要です。
浴槽や浴室の出入りで、転倒防止するための手すりを設置するなど、安全に入浴できる環境を整えましょう。
廊下のリフォーム
大きな段差がない廊下も、高齢になるととても危険です。段差をなくすことだけでなく、フローリングが多いマンションでは老朽化すると滑りやすくなり、転倒して骨折するリスクもあるでしょう。
普段の生活でハッとする場面がある時は、廊下のリフォームが必要なサインです。滑り止めのコーティングや床材を変えるなど、検討してみてください。
間取りを変える
子どもたちが成人して使わない部屋があるマンションは、間取り自体を変えて移動しやすくするのも方法です。
たとえばリビングに面した部屋の間仕切りをなくして扉にする、引き戸に変えてスペースを増やすのも、老後に向けてよいかもしれません。
マンションをリフォームするメリットについて
マンションのリフォームは、いくつかのメリットがあります。老後が快適になる魅力として、次のような点があるでしょう。
物件の価値が上がる
住宅は年数が経つごとに価値が下がってしまいますが、リフォームすると物件の商品価値はアップします。
仮に売却するとしても、そのままの状態で市場に出るよりも、査定金額が高くなる可能性があります。
自由にレイアウトが考えられる
マンションのリフォームのメリットは、クロスの張替やドアの取り換えなど、インテリアや間取りは自由自在にコーディネートができます。
年齢に合わせて、シックなデザインにしたいという時にもよいでしょう。またシステムキッチンの流行りを取り入れるなど、こだわりのある部分にお金をかけることができます。
リフォームの注意点について
マンションは戸建てとは違い管理規約がありますので、どのようなリフォームが可能か事前に確認しておきましょう。
また工事中は、隣近所や下の階の人に迷惑がかからないように配慮するのも重要です。マンションはそもそも専有部分と、住民全員が使う共有部分があります。
リフォームはあくまでも、自分所有の専有部分のみになりますので、管理規約をしっかりと確認してください。
まとめ
マンションのリフォームで老後に備えるのは、今の快適な住まいをそのまま継続して使えることや、住み慣れたエリアを離れなくて済む魅力があります。
まずはプロに相談して、将来の快適な住まいについてアドバイスしてもらうことをオススメします。