斫り工事の相場や事前に知っておきたい、大切な点についてご説明します。斫りと聞いても詳しく知っている人は少ないものですが、工事現場を通りかかるとコンクリートを壊して穴を開ける作業を見かけることがありますよね。
斫りとはコンクリート製品を切る、削るといった作業全般的なことを示すもの。専用の重機を使う作業は解体と呼ばれ、斫りは主に人力で行うコンクリート作業のことを示します。
住宅やビルなどの建設の一連の流れは分業で行いますが、斫り工事を専門に行う会社もあり、斫り工や斫り職人と呼ばれる人がいます。
建物の改修工事をはじめコンクリートを使用している建築物の場合は、斫り作業は欠かせないもの。そこで気になるのが、斫りの相場や工事の前に知っておきたいポイントですね。
斫り工事の主な2種類について
斫り工事は建設現場で、コンクリートの壁や建物を破壊したり形を整えたりする作業のこと。
切る、穴をあける、削るといった作業が主でコンクリートを扱うため、大きな音を建てながら作業をする現場があります。
大きく分けると2種類の斫り工事がありますので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
一般的な人力の斫り作業
人の手で行う斫り作業はハンマーやノミなどを使い、場合によってはとても時間がかかります。
近年は人力をメインにしている会社でも重機機械を使うことが増え、電動機械などをハンマーの代わりに使用する場合も多くなっています。
コンクリートやレンガなどはとても硬いものなので、壊すにしても成型するにしても強い力が必要です。
解体工事になる斫り作業
近年は斫りといっても人力だけでなく重機を使う場合も増え、このようなケースは基本的に解体工事に分類されています。
人力の場合はドリルを使うことが多いのですが、ビルの建設現場などではパワーショベルについた大型のノミでコンクリートの関連作業を行っています。
斫りが必要になるのはどんな時?
斫りが必要なのは、コンクリートだけではありません。一般的にはビルの建設現場のような大型施設をイメージしやすいのですが、一般家庭でも斫り作業が必要になることがよくあります。主な場合として、以下のものが挙げられます。
庭石を動かす時
一般家庭では壁や地面など、コンクリートが使われている部分は意外と多く存在します。また自然石や大きな岩などの庭石も、人間の力では持ち上げることができませんので、このような場合に斫り作業が必要になります。
たとえば自然災害で庭に流れついた大きな岩の分離、無筋コンクリートの壁作業なども専門の会社でなければできないこと。
建設業は請け負う工事内容になり種類が異なりますが、最近では斫りだけで生計を立てる企業はとても少ないといわれています。解体工事の会社で斫りを対応するという形が一般的になっています。
駐車場の工事
一般家庭でよく行われるのが、駐車場の工事での斫り作業。車の買い替えで駐車場のスペースを広げたい、または小さくしたいといった場合に地面を削る斫り作業が必要になります。
斫りの相場について
「斫り」という言葉すら知らない人も多いものですが、作業にかかる費用相場となると全く見当がつかないですよね。
もし斫り工事をすることがある場合、まずは目安としての費用を大まかに知っておくと安心です。
本格的な解体工事よりは料金が安くなりますが、場合によっては高額になることもあります。
ハンドカッターで行う人力の作業
ハンドカッターは、コンクリートなどをカットする専用の機械です。この場合の斫りの相場は、1mあたり500円以上。
機械の種類によってダイヤモンドコーティングされたタイプだと、さらにコストがかかることもあるでしょう。
さらにコンクリートを削ったりカットしたりする際には、集じん作業で別途料金が請求されることもありますのでご注意ください。
エアーコンプレッサーの斫り相場
空気を圧縮してハンマーのようにコンクリートを破壊する機械、他には釘うち、ボルトのつけ外しなどの作業でもエアーコンプレッサーを使用することがあります。
この斫り相場は作業員の人数やがれきを運ぶ運搬車の料金などもあるため、工事の規模によって料金は異なります。
エアーコンプレッサーは1日あたり35,000円以上になりますので、作業時間などを考えて費用の目安を考えるとよいでしょう。
斫り作業の注意点について
斫り作業は滅多にありませんが、意外な出費になる場合もありますので事前に必要な情報を集めておくことが大切です。
これからリフォームでコンクリート関連の作業が必要になる場合は、次の点について覚えておくと安心ですね。
斫り工事は費用がかかるので注意
コンクリートを削ったりカットしたりする作業は、専用の重機などが必要になります。一般の人にとっては、全く費用相場がわからないことでしょう。
機材や作業時間、また特殊な機械の手配などで相場が変わることもあります。また騒音や集じんなどは、近隣への迷惑も考慮して行う必要があるでしょう。
さほど広いエリアでなくても作業時間が意外と長引き、そのぶん費用が高くなる可能性もあります。
自分でやるのは危険
よくリフォームの依頼で多いのが、コンクリートの部分を削りガーデニングにしたいというケース。
玄関先のコンクリート部分を少し削るという作業なら、自分でもできそうな気がしますよね。
DIYのお店では専用の工具なども購入できるため、自分で多少の斫り作業ならできないことはありません。
しかし電動工具の取り扱いは、初めてではとても難しく怪我をするリスクもあります。重機を使わない程度の作業。
セルフでやったほうが、コストの節約になるメリットはあるでしょう。しかしコンクリートの構築物に鉄筋などの金属が入っている場合、地面だと下の配管にダメージを与えることもあります。
そのため最初からプロに依頼したほうが、綺麗にできるうえ安く済んだということもあるでしょう。
まとめ
リフォームをする際には、聞き慣れない作業が色々とあります。斫りの相場はシチュエーションごとに異なりますので、予算に合わせて行うためにはリフォーム専門業者に相談することをオススメします。
斫りは、プロの持つ機械でなければ綺麗にできないことがほとんど。予算を節約するためにも、リフォーム会社を何社か比較して安心して任せられる業者を見つけましょう。